大手ファクタリング会社のおすすめ4社!種類の違いと選択のポイント
ファクタリングを初めて利用する場合、「安心できる大手の会社を選びたい」と感じる経営者も多いのではないでしょうか。本記事では、大手ファクタリング会社の種類と大手を選ぶ際のポイントについて解説しつつ、大手ファクタリング会社の中でも中小企業や個人事業主が利用しやすいおすすめの4社を紹介します。
大手ファクタリング会社を利用するメリット
「大手ファクタリング会社」の定義は、法律などで明確に決まっているわけではありません。この記事では銀行または上場企業が運営もしくははそれらと提携しているファクタリング会社を大手と考えて、大手ファクタリング会社を利用するメリットを解説します。
大手の安心感
大手のファクタリング会社は、実態が不透明な中小規模の会社に比べ、信用力が高いため、安心して取引できます。
ファクタリング事業は免許が不要なので、実は闇金まがいの会社も多く存在します。そうした会社は、手数料が不透明な会社も少なくありません。広告とは異なる高額な手数料を要求したり、脅すなどの違法な取り立てを行ったりする会社もあります。
上場企業や銀行が運営、またはそれらと提携している会社の場合は、そのようなリスクは低いです。また、信用できる新聞や雑誌に取り上げられている会社も安心できると考えてよいでしょう。
適正な手数料で取引できる
信用力が高い大手ファクタリング会社は手数料も適正なレベルに設定していることが多いため、利用者の負担が少ない点も長所(強み)です。
ファクタリングの手数料はファクタリング会社が買取る売掛債権に対して「〇%」という形が一般的です。しかし、その他に見積料や審査料など何らかの名目の手数料がかかるようなファクタリング会社もあります。そうした会社は最終的に提示されていた手数料より高額になるケースもあり透明性が高いとは言えないでしょう。
例えば中小ファクタリング会社の手数料は、基準となる手数料率を記載していても、実際に見積もり依頼を出すと20%もの高い手数料になる場合も少なくありません。売掛債権の20%が手数料として差し引かれるのでは利用者にとってかなりの負担になってしまうでしょう。
ファクタリング会社が設定している手数料には何が含まれているのか確認することが大切です。後から困ることのないよう、透明性の高い手数料で運営されているファクタリング会社を選びましょう。
大手ファクタリング会社の比較ポイント
大手ファクタリング会社を選ぶときに確認したい比較ポイントは、主に次の項目です。
- 提供サービス(2者間/3者間)
- 売掛債権の下限
- 資金の調達スピード
- 手数料の妥当性
- 取引実績やメディアでの取り上げられ方
- 安心利用への取り組み
提供サービス(2者間/3者間)
ファクタリングには、2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの2種類があります。中小企業や個人事業主の場合は、2者間ファクタリングを利用する傾向が多いようです。
・2者間ファクタリング
2者間ファクタリングとは、利用者とファクタリング会社の2者間で行われるファクタリング取引です。2者間は、取引先が取引に関わらないため、スピーディーな取引ができます。ただし、ファクタリング会社にとっては売掛先の信用リスクを直接に評価できない等の理由から、手数料は高めに設定される傾向があります。
また、審査は利用者と取引先の両方行う必要があるため、3者間に比べて審査は厳しくなる点も短所(弱み)といえるでしょう。しかし、債権譲渡登記を実施しないことを明記している2者間ファクタリングであれば取引先にファクタリングを利用したことが知られないため、取引先を失うリスクを回避できる点は大きな長所(強み)です。
・3者間ファクタリング
3者間ファクタリングは、利用者・ファクタリング会社・取引先の3者が関わるファクタリング取引です。取引先の会社に対し、ファクタリング会社に直接代金を振り込むよう通知されます。
利用者にとって、取引先の会社に「資金繰りが苦しいのではないか」と疑われ、取引先を失う可能性があることは大きなリスクかもしれません。
他方で、3者間ファクタリングの長所(強み)メリットは、ファクタリング会社にとって、売掛債権の未回収不能リスクを下げられるため、低下できるため手数料が低くなる傾向にある点です。
合わせて読みたい:ファクタリングとは?2社間と3社間の違いを含めた仕組みを解説
売掛債権の下限
「売掛債権の下限金額が定められているか。また、その金額はいくらか。」は、確認しておきたいポイントです。売掛債権の下限金額が設けられている場合、中小企業や個人事業主には資金調達のハードルが高くなり、利用しづらくなります。
資金の調達スピード
資金の調達スピードは、「2者間ファクタリング」か「3者間ファクタリング」かで大きく左右されます。急いで資金調達したい場合は必ず確認しておきたい項目です。2者間ファクタリングは、取引先の会社が絡まない分スピーディーで、会社によっては即日の資金調達も可能です。
3者間ファクタリングの場合は、利用者とファクタリング会社が契約合意後に取引先の会社に債権譲渡通知を行うなどのやり取りが生じる分、どうしても資金調達のスピードが遅くなります。
手数料の妥当性
ファクタリングの手数料は、法律などで定められているものではありません。そのため、同じような取引内容であっても、会社ごとに手数料がまったく異なります。例えば、同じ2者間ファクタリングであっても、低いところでは2%台の手数料ですが、高いところになると20%以上も徴収されるところもあるのです。
そのため、「会社が近くて便利そう」「現金化のスピードが早い」といった理由だけでファクタリング会社を選ぶのではなく、手数料の部分までしっかりとチェックすることが大切です。また、手数料が低い会社であっても、それ以外にかかる費用がないかについてもチェックしてください。例えば、次のような費用は入っていないでしょうか。
- 着手金・審査料・見積もり費用
- 契約手数料・事務手数料・システム利用料
- 出張契約費用
できれば、これらの費用が一切かからず、手数料のみで利用できるファクタリング会社を選びましょう。
取引実績やメディアでの取り上げられ方
企業や個人事業主向けのファクタリングは貸金業には該当しないため、現段階では許認可や免許は不要です。そのため、優良企業と悪質業者の見極めが非常に大切です。そこで、チェックしておきたいのが、ファクタリング会社の概要です。
各社のサイトなどでは、パートナー企業・団体も紹介されています。そちらを確認しておきましょう。また、ファクタリング業のノウハウを金融機関に提供しているファクタリング会社もあります。このような会社も信用できる会社といえるでしょう。
安心利用への取り組み
ファクタリング事業者の中にはファクタリングという仕組みを悪質に利用するケースもあります。そうした中で健全に事業を展開している企業もあります。そうした企業の中には安心してサービスを利用いただけるよう法令を守った健全運営や契約内容の遵守、サービスや取引内容・条件の正確な説明の心がけを示しています。こうした情報が開示されているかどうかも信用できる会社か判断基準となります。
大手ファクタリング会社の分類と特徴
ファクタリング会社を金融機関かそれ以外(独立系)か、また金融機関の中でも銀行かノンバンクかに分類します。その上で、それぞれの特徴について解説します。
独立系は少額・スピーディーな対応で個人事業主も利用しやすい
独立系のファクタリング会社とは、ファクタリング専門の会社を言います。貸金業者ではないため、融資は行いません。
独立系のファクタリング会社の大きな特徴は、資金の調達スピードが速く売掛債権の下限も低いため、中小企業や個人事業主でも利用しやすい点です。2者間と3者間どちらも提供しています。
銀行系は手数料が安いが審査が厳しく大口契約向き
銀行系ファクタリング会社は、その名の通り銀行が運営を委託しているファクタリング会社で、大手企業のような大口の法人が利用するのに適しています。銀行系ファクタリング会社の例としては、次のような会社があります。
- みずほファクター
- 三菱UFJファクター
- SMBCファイナンスサービス
- 北洋銀行一括ファクタリングサービス など
銀行系ファクタリングは3者間ファクタリングが多くなっています。2者間ファクタリングを提供している銀行系の会社もゼロではありませんが、比較的大きな商取引での利用を想定した条件となっています。
さらに、買取限度設定額が合計1億円以上としている銀行もあるなどかなりハードルが高く、中小企業や個人事業主にはかなり厳しい条件が並びます。
ノンバンク系は独立系と銀行系の中間的な位置づけ
ノンバンク系のファクタリング会社は、貸金業者が運営していて、独立系と銀行系のちょうど中間的な位置づけとなる点が特徴です。ノンバンク系のファクタリング会社の例としては、次のような会社があります。
- オリックスのファクタリングサービス
- アイフルビジネスファイナンス など
大手のノンバンク系ファクタリング会社は、銀行系と同じく3者間ファクタリングが多く、債権譲渡登記を必須とする会社もあるようです。
独立系の大手ファクタリング会社おすすめ4社
中小企業や個人事業主に適した独立系の大手ファクタリング会社を4社紹介します。それぞれの特徴から、自分に合った会社を探しましょう。
「OLTA」OLTA株式会社
提供サービス | 2者間 |
資金の調達スピード | 最短即日振込 |
売掛債権の下限 | なし |
資本金 | 25億4,361万円(資本準備金含む)※2021年1月29日時点 |
手数料率 | 2~9% |
審査 | 審査あり 保証人・担保不要 |
面談不要で審査もAIが行う、OLTA株式会社の「クラウドファクタリング」は、独立系ファクタリング会社としては利用手数料が2~9%と低い上限が定められている点が大きな特徴です。低い手数料と資金の調達スピードが可能な理由は、面談が不要でAIが審査を行う点にあります。
必要な書類は、本人確認資料と昨年度の決算書一式、入出金明細、現金化予定の請求書です(必要に応じて追加の書類が必要になることもあります)。これらを提出すると、AIが審査を行い買取可否を24時間以内(1営業日以内)に回答。審査結果を受け取ってから契約を締結するとすぐに入金されます。
対象となる売掛債権には、下限も上限もありません。また、売掛債権の一部だけを買い取ってもらうことも可能です。中小企業や個人事業主にとっては、安心してご利用いただけます。
合わせて読みたい:OLTAの安心安全宣言
「anew」anew合同会社
提供サービス | 2者間 |
資金の調達スピード | 最短即日振込 |
売掛債権の下限 | なし |
資本金 | |
手数料率 | 2~9% |
審査 | 審査あり 保証人・担保不要 |
「anew」は、新生銀行とOLTAの共同事業で展開する法人向けのクラウドファクタリングです。両社で10億円を出資して設立したanew合同会社が運営会社となり、法人向けの数百万円~1,000万円の資金ニーズに対応したファクタリングサービスを提供しています。
銀行系やノンバンク系のように、3者間の取引で取引先の会社に知られたくない法人は、法人向けの2者間ファクタリングを提供するanewがおすすめです。anewのファクタリングは、業務委託先のOLTAのサービスと同様ですが、anewは法人を対象としているため、個人事業主の方はOLTAを検討してみましょう。
「GMO BtoB早払い」GMOペイメントゲートウェイ株式会社
提供サービス | 2者間 |
資金の調達スピード | 最低2営業日 |
売掛債権の下限 | 100万円(スポットタイプの場合は300万円) |
資本金 | 連結資本金 47億1,200万円連結資本剰余金 58億4,700万円※2019年9月末時点 |
手数料率 | ・注文書買取:2~12%・請求書買取:1~10% |
審査 | 審査あり 保証人・担保不要 |
東証一部上場企業のGMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供する「GMO BtoB早払い」は、100万円(スポットタイプの場合は300万円)からの売掛債権を利用して資金調達できる2者間ファクタリングサービスです。
中小企業にとっては、取引先の会社に知られることなく資金調達できる手段として利用しやすい2者間ファクタリングとなっています。手数料の上限が明示されている点も安心できるポイントです。法人のみが取引対象のため、個人事業主は利用できません。
「マネーフォワード アーリーペイメント」マネーフォワードケッサイ株式会社
提供サービス | 2者間 |
資金の調達スピード | 初回ご利用で最短5営業日、継続ご利用の際は最短2営業日 |
売掛債権の下限 | 数万円 |
資本金 | 9億円 |
手数料率 | 1.0%~10.0%程度 |
審査 | 審査あり 保証人・担保不要 |
マネーフォワードケッサイ株式会社は家計簿アプリで有名なマネーフォワードの100%子会社です。請求業務の負担を軽くするという趣旨のもとにいくつかのサービスを展開していますが、その一つがファクタリングサービス「アーリーペイメント」。1%からという低い手数料率。そして、マザーズ上場グループという高い信頼性があります。また、調達可能金額は数億円となっており、高額の資金調達も可能です。
中小企業や個人事業主でも利用しやすい「OLTA」
OLTAは、ファクタリングの中でも、特に中小企業や個人事業主には利用しやすい会社です。売掛債権の下限がなく、さらに売掛債権の一部だけを現金化できる柔軟性もあります。「資金繰りに困っている」、「1日でも早く現金化したい」「ファクタリングははじめて」という場合はぜひOLTAのファクタリングをご検討ください。
※2021年2月の法律に基づいた記事です。