営業担当必見!!売掛金の回収ノウハウを徹底解説!

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営業担当必見!!売掛金の回収ノウハウを徹底解説!

取引先の与信管理という言葉をご存知でしょうか?与信管理とは、取引先の業況や変化などを普段から見極め、取引先が突然倒産しないように、普段から変化の兆候を捉えておくということです。

中小企業においては、取引先の与信管理は、取引先企業の営業担当者が責任を負っていることが少なくありません。しかし、日常の営業担当者はノルマに追われ、新規取引先の開拓や取引量の拡大に注力しているため、細かな取引先の変化を把握できていないことがあります。

このような会社において、取引先の急な倒産や、業況の悪化によって売掛金が未回収になった場合には、当該取引先の営業担当者に未回収の損失を負わすことはできるのでしょうか?

結論としては、未回収の責任は会社が負わなければなりません。そのような事態にならないためにも、日常的に営業担当者の意識を高めること、会社の回収に関する管理体制を確立することは非常に重要です。

この記事では、売掛金回収における会社の管理体制の確立する方法とともに、営業担当者の与信管理に対する意識を高める方法などについて解説していきます。

1.売掛金管理の仕方

売掛金を未回収にしないためには、まずは社内での管理体制を確立することや、取引先との契約方法を決めておくことが最も重要になります。
どのような管理方法をとれば、リスクに備えることができるのでしょうか?

1.1 売掛金管理は回収条件から

売掛金の回収条件は取引先によって異なります。
月末締め翌月末締め払いの取引先もあれば、翌々月末締め払いの取引先もあるでしょう。

このように、取引先ごとによって異なる売掛金の回収条件を社内で把握していないことが散見されます。売掛金の管理は回収条件を社内で明確にすることがまずは重要です。また、取引先との契約段階で、全て同じ回収条件とすることも重要です。

1.1.1 回収条件の一覧表作り

まず、社内で回収条件の周知を図るために、取引先ごとの回収条件の一覧表を作成しておくという方法があります。

締め日、支払期日などを一覧表にして、どの取引先がいつ支払いなのか、担当者は誰なのか、督促方法はどのような方法なのか、取引先の連絡窓口は誰なのかを社内の誰もが一目で確認できるようにしておくということです。

このようにすると、取引先ごとに異なる回収条件が一目で分かるため、請求忘れなどの会社内部での未回収に関するミスを防ぐことができるという効果があります。

1.1.2 管理方法を確立

人員のタイトな中小企業で最も多いのが、「管理方法が確立されていない」ということです。管理方法が確立されていないということは、未回収の売掛金の回収に対する責任が不明瞭になっているということです。

特に、事業を始めた当初は、とにかく販路や取引先の拡大ばかりに目を奪われ、売掛金が未回収になる可能性を考慮に入れる余裕がありません。そもそも売上が足りない企業が、売掛金の回収にまで意識を向ける余裕がないのです。

しかし、このような状態を放置すると、いざ売掛金が未回収になったときに、未回収の売掛金の責任は誰にあるのかが不明瞭で、責任は営業担当者なのか、経理担当者なのか、経営者なのかなどの責任が不明瞭です。

さらに、督促の方法についても、電話で督促を行うのか、書面なのか、訪問による督促なのかということも不明瞭になります。こうなってしまうと、売掛金を期日通りに払うのは、取引先の善意と支払能力に委ねられてしまいます。

資金的に余裕のない企業は、こちらから督促を行わないと、必ずしも期日通りにお金を払ってくれるわけではありません。そのため、まずは自社で売掛金の管理方法を確立し、その方法に則って組織的に売掛金を管理する必要があるのです。

  1. 売掛金管理の責任部署はどこか(営業なのか経理なのか)
  2. 取引先ごとの責任者を決定
  3. 督促の方法を確立(1回目は電話による督促、2回目は郵便、3回目は訪問など)

このように、まずは自社で売掛金の管理方法を確立し、社内でそのルールを徹底させましょう。

1.2 営業担当者の引き継ぎは、要注意

営業担当者の転勤や退職などで、他の担当者へ引き継ぐ際には注意が必要です。取引先ごとの販売に関する引き継ぎだけになりがちだからです。

さらに、最も注意すべき点は、引き継ぐ取引先に未回収の売掛金が残っているかどうかの確認を怠らないことです。未回収の売掛金が残っているにも関わらず、未回収の情報を引き継がない場合には、売掛金が未回収のままになってしまうリスクがあり、反対に未回収がないにも関わらず、未回収ありとなっている場合には、後任の担当者が不正に請求し横領してしまうリスクもあります。

引き継ぎの際には「取引先に未回収の売掛金があるのか」「どの取引先が、どの程度延滞のリスクがあるのか」「延滞した場合には、取引先の誰に督促を行うべきなのか」などという督促に関してこれまで営業担当者が蓄積してきた情報もしっかりと後任に引き継ぐようにしておきましょう。

引き継ぎの際にも、「何を引き継いでいくのか」というルールを明確化するとともに、これまで営業担当者が蓄積した情報が社内の誰もが知ることができるよう、引継書の作成をルール化した方が良いでしょう。

2.長期滞留債権の売掛金管理

長期間未回収になっている売掛金はどのように管理すべきでしょうか?まずは、社内で回収方針を明確化するとともに、回収責任も明確化することが重要です。

2.1 回収するか、処理するかのどちらか

長期間未回収になっている売掛金について、回収するのか損失処理をするのかという判断をまずは社内で行う必要があります。

取引先の与信管理を行い、回収するという方針の場合には、営業担当者に督促を徹底させる、督促の方法をかえるなどの施策を施す必要があります。
回収の見込みがない場合には、まずは貸倒引当金を通常の債権よりも多く計上し、法的手段による回収へと方向転換を行いましょう。

2.2 回収責任は、100%営業(という意識が重要)

基本的に回収に関する責任は100%営業にあるということを徹底させてください。よほどの大企業でない限りは、回収専門の部署を作ることなど不可能ですし、経理担当者は取引先の事情をよくわかっておらず、取引先との折衝も得意としていません。

そもそも、当該取引先に対する売掛金を発生させたのは営業担当者なのですから、営業担当者には、販売から売掛金の決済までの責任があるということの意識の徹底を図ることが大事です。

営業担当者の中には、売上の拡大、ノルマの達成ばかりに気を取られ、回収責任は経理と勘違いしている人が多くいますが、売掛金の回収責任についても100%営業担当者であるという社内教育を行いましょう。

3.回収におけるポイントとは

売掛金の未回収によって自社の資金繰りを悪化させないためには、取引先に対する売掛金をいくら設定するのかと自社の経常運転資金はいくらなのかということを考慮することが重要になります。

3.1 信用限度額合計と運転資金のバランスを考えよ

信用限度額とは、いくらまで売掛金で販売するのかということです。
この信用限度額を自社の経常運転資金(会社を回していくために自社にプールさせておくべき現金)の範囲内とする必要があります。

信用限度額が経常運転資金を超えてしまうと、自社の資金繰りは苦しくなります。
信用限度額が、経常運転資金を上回っている場合は取引先に対して以下の対応をとる必要があります。

  1. 現金販売先を増やす、回収サイト(締め日から支払日までの期間)を縮める
  2. 在庫量を減らす(在庫を減らすと経常運転資金が少なくなる)
  3. 掛け払いから手形払いにする、自社の仕入債務(買掛金や支払手形)の支払いサイトを延ばす

といった方法で、資金繰りを改善することができますので、営業担当者へ上記3つのいずれかの交渉(特に①の交渉)を取引先と行うように働きかけましょう。

3.2  回収基準比率を設定せよ

回収基準比率とは、売掛金の回収率と回収期間から算出する回収可能性を示す指標です。売掛金は回収率が高く、回収期間が短いほど自社の資金繰りを良くすることができます。このため、回収基準比率は以下のように算出します。

回収基準比率 = (回収率/回収期間) × 100

例えば、自社の売掛金での販売額2,000万円に対して、回収額が1,700万円で、回収期間が90日の回収基準比率は以下のようになります。

回収基準比率 = 回収率 (1,700万円/2,000万円) × 100 / 回収期間 (90日) = 94.4%

現在、自社の資金繰りが順調であればこの回収率を維持すれば問題ありませんが、資金繰りが苦しいのであれば、回収基準比率を上げる必要があります。

回収基準比率を上げるためには、回収率を上げるか回収サイトを短くする必要があるため、営業担当者へ回収率の向上を徹底させるか、取引先へサイトの短縮化を交渉させるようにしましょう。

4.未回収予防のための事前準備

売掛金の未回収が発生しないように、事前に社内での準備を徹底することが重要です。

4.1 長期滞留債権の確認作業

長期滞留の未回収の債権がどの程度あるのかを確認し、自社の回収率はどの程度なのかを確認しましょう。
また、それと同時に、自社の売掛金回収サイトがどの程度なのかもある程度確認しましょう。

5. 営業マンが間違える誤解

営業成績上位者に対して、営業表彰を行っている会社も多いのではないでしょうか?
営業表彰は営業推進活動を活発化させる上では非常に重要ですが、この営業報酬があることによって、営業担当者の売掛金回収に対する意識が希薄になってしまうリスクがあるのです。

営業マンは日々営業ノルマに追われていますので、営業推進ばかりに気を取られてしまいます。しかし、仮に支払状況の悪い取引先に対して販売を拡大してしまった場合には、自社の資金繰りがただ悪化するだけになり、会社へはプラスになりません。

営業担当者は営業成績だけに目を奪われるあまりに、会社全体の資金繰りを考えない「営業成績こそ全て」という誤解に陥りがちなのです。

5.1 営業成績は売上で決まる

営業担当者に営業推進ばかりノルマを過度に課すことは会社全体の資金繰りを危うくするリスクがあります。
営業成績は売上で決まってしまうため、以下の3点の不都合が生じてしまうのです。

1 売掛金の回収まで考える必要はない

販売ばかりに目を奪われている営業担当者にとって、取引先への主眼は「自社の商品やサービスを買ってくれるかどうか」ばかりになってしまいます。
営業マンの評価基準である売上には、売掛金の回収は考慮されていないため、営業マンの中には売掛金の回収のことまで考える必要がないと考えている人が多いようです。

2 売り逃しを心配してつい在庫を多く持とうとする

せっかくのビジネスチャンスを在庫切れによって逃さないように、営業マンは多くの在庫を持とうとします。しかし、会社の資金繰りにとって、不要な在庫を抱えることは明らかなマイナスです。

3 売り切って万々歳

無駄な在庫を持ちたくない会社にとっては、営業マンが会社の在庫を全て売ってくれたら万々歳というところかもしれません。
しかし、営業マンにとっては、在庫がないためにビジネスチャンスを逃してしまうということになるため、在庫がないのは辛いのです。
したがって、在庫は微妙な管理が必要で、多すぎて少なすぎてもだめで、過去の営業実績などから、それぞれの商品についてどの程度の在庫を持つべきなのかの経営判断が迫られることになります。

6.集金と回収ができない営業マンに伝えたいメッセージ

営業マンにとっては売上を過度に重視するものかもしれませんが、会社にとっては資金繰りも同じくらい重要です。
そこで、営業マンには「売上の獲得から、決済までが仕事」と徹底して伝えることが大切なのです。

6.1 集金、回収業務において一番大切なこと

営業マンにとって、顧客に感謝する場面は商品の購入を決めてくれたときかもしれません。しかし、顧客にとっては現金を支払う時が最も辛いのです。

このため、集金時などで現金を受け取る際には「ありがとうございます」と商品を買ってくれた時よりも大きな声で感謝を述べること、これが実は一番重要です。顧客は、気持ちよく感謝を伝えられれば、「また、買ってみよう」と思うものであり、それがさらなる売上拡大に繋がるものです。

6.2 集金回収で、特に気を付けなければいけないポイント

商品を販売した際には、「いつまでに支払いなのか」「どこに売り込むのか」などの確認を行うことも重要です。支払日前には「明日支払日ですが、よろしくお願いします」と連絡を入れ、振込で支払ってくれた場合にも「ありがとうございます」と一報入れた方が、回収の効率化と売上の拡大に繋げることが可能になります。

6.3 集金活動は売上を上げるのと同じくらい重要

売上は決済されなかった、むしろ資金繰りを悪化させるだけになります。このため、売上の拡大と同じくらいの集金活動が重要になり、集金活動を気持ちよく行うことによって、新たな売上の拡大に繋がるものと営業担当者へ教育を行い、単に売上だけの膨大なノルマを課すような教育は厳禁です。

6.4 集金、回収の時に「もらえない、回収できない」場合の対処法

取引先から「今月は厳しい」などということを言われた場合には、自社の資金繰りが大変になってしまいます。そのような場合には、営業担当者だけで現場で判断せず、会社に持ち帰って上司と相談しましょう。
仮に支払期日に猶予を与える場合でも、「いつまでに支払うことができるのか」ということを明確にするようにしましょう。

7.まとめ

売掛金の回収責任は営業担当者とした方が会社の資金繰りは円滑になります。
そうでなければ、営業担当者は売上の拡大ばかりを考慮して、売掛金の回収を怠り、不要な在庫をストックする傾向にあるためです。

このため、普段から営業担当者には売掛金の回収は売上と同じくらい重要だということを徹底して教育するようにしましょう。

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