法人化すべきラインは年収◯◯円

個人事業主としてビジネスを行っている方にとって、 どのタイミングで法人化すべきかは、頭を悩ませる問題の一つです。

その一つの基準として、所得金額(課税対象額)があります。個人事業主の場合所得税が適用されますが、その最高税率は45%と高く設定されています。

一方、法人化すると法人税が適用されるため、最高税率は23.2%です。(中小法人、平成30年4月1日以後開始事業年度、800万円以下の場合)そのため、所得が大きくなったタイミングが、法人化を検討すべきラインと言えます。

今回は、法人設立後に必要となる法人税の基礎知識と、個人事業主から法人化する際に意識したい所得のラインについて解説します。

最短即日ファクタリングが手数料2~9% | 来店なし、ネット手続のみはOLTA

法人税とは

会社が納める税金には、法人税に加え法人特別税・法人事業税・消費税など多くの種類があります。法人税とは、法人が得た収益(所得)に対してかかる税金で、個人で言う所得税や住民税に近いと言えるでしょう。

法人税は、法人・人格のない社団などが納税義務者です。公共法人・収益事業を行わない人格のない社団などは、法人税の納税義務はありません。

まずは、法人化すると所得税ではなく法人税を支払うことになる点を理解しましょう。

法人の所得に対し、課税される税金

法人税は、法人の所得に対して課せられる税金です。

そのため、利益が出ていない法人では、法人税が課せられることはありません。法人税が課せられる場合には、所轄の税務署を通じて、決算日から2ヶ月以内に国に納付を行います。

ニュースなどでよく目にする「法人税率は〜%」という表現は、多くの場合「法定実効税率」を指します。法定実効税率は、以下の式で算出されます。

  • 法定実効税率=法人税率 ×(1+地方法人税率+住民税)+事業税率

そのため、純粋な法人税率とは異なることがある点を覚えておきましょう。

所得税よりも税率が穏やか

個人事業主の場合、事業で得た所得に対して所得税を支払います。

所得税は累進課税であるため、所得が多ければ多いほど支払わなくてはいけない所得税率は高くなります。

一方法人税は「会社の規模」「所得総額」によって、税率が決まります。

中小企業が800万円の所得がある場合、平成31年3月31日までの間に開始する事業年度について適用される法人税率は15%です。

個人事業主で同様の所得(800万円)がある場合の所得税は23%であるため、法人として所得を得る方が支払う税金は少なくて済みます。

ただし、法人の場合には法人税以外の税金(地方法人特別税など)や法人設立のための登記費用もかかるため、トータルの費用で比較することが必要です。

また、社会保険の加入など、会社としての負担は増えることになる点も覚えておきましょう。

「法人税率」は会社の資本金の規模や、所得総額によって異なる

前項で簡単に紹介したように、法人税率は企業の規模・所得総額によって異なります。

法人税においては、普通法人と中小法人が区別されます。

資本金が1億円を超える法人は普通法人、資本金1億円以下は中小法人です。

普通法人か中小法人かによって、課せられる法人税の税率が異なります。

会計上で言う会社の所得とは、売上から経費を差し引いた金額です。

法人税を計算するためには、税法上の「益金」から「損金」を差し引いた金額に法人税率をかけて求めます。

法人税率の最大税率は約30%

法人税単体で見た場合の最高税率は、23.2%です。(平成30年4月1日以後開始事業年度、中小法人における年800万円超の部分)

しかし、先述した通り法人税は「法定実効税率」で見るケースがほとんどです。

法定実効税率は、国に支払う地方に支払う法人税に加えて、地方に支払う「法人住民税」と「法人事業税」の地方法人二税を合わせたものです。

東京都の2018年度実効法人税率は、30.62%ほど。つまり、実質的な法人税の最高税率は約30%になります。

法人税は年度ごとに見直されておりここ30年ほど年々減少傾向

法人税は、年度ごとに見直しが行われます。法人税率は30年ほど年々減少傾向にあり、平成28年度・29年度は平成になってから最も低い水準にありました。

平成元年における所得金額800万円以下の法人税率は、29%とかなり高い水準にありましたが、徐々に引き下げられ現在の税率になりました。

法人税率は、社会情勢・景気により左右されるため、常に法人税率をチェックしておくことが必要です。

法人化すべきか

個人事業主が、どのタイミングで法人化すべきかの判断は難しいものです。

法人化すべきと言われる判断基準はたくさんありますが、課税所得がどれくらいあるかを一つの基準としてみましょう。

個人事業主の場合、法人税ではなく所得税が課せられることになるため、最大税率は45%(4000万円超えの場合)です。

一方、法人税の最大税率は23.2%(中小法人、年800万円超えの部分)であり、かなりの開きがあります。

また、所得税が累進課税なのに対し、法人税は固定税であるため、所得金額が大きくなったタイミングで法人化を検討するのが基本です。

設立のコストと手間は個人事業主の方が楽

法人化するためには、設立のためのコストと手間がかかります。

法人化にあたっては、定款の作成や設立登記などの手続きだけでも膨大な時間がかかります。

加えて、株式会社設立時には、登記のためにおよそ24万円の費用がかかり、金銭的な負担も伴います。

行政書士・税理士等に手続きを代行してもらう場合には、さらに費用が必要です。

それに比べ、個人事業主は所管の税務署に開業届を提出するだけで、費用もかかりません。

そのためまずは個人事業主からスタートし、所得金額が増えてきた段階で法人化を検討すると言う流れが一般的です。

税金面では法人のほうが負担が軽くなることもある

税金面だけを考えると、個人事業主やフリーランスの方よりも法人の方が負担は軽くなるケースも多いでしょう。

先ほども解説したように個人事業主の場合、所得税の最高税率は45%(4000万円超え)です。

個人事業主は、それに加え消費税・個人事業税を支払わなくてはいけないケースもあります。

一方、法人税は所得が多くても最大で23.2%(中小法人、年800万円超えの部分)であるため、所得が多いほど法人化のメリットを感じることができるでしょう。

ただし、法人税以外の税金や社会保険関係の支払いを考慮する必要があります。

また、個人事業主・フリーランスの場合で自宅を使用する場合には、使用している分のみ経費として認められますが、法人契約をした場合には家賃の9割近くを経費とすることもできます。

トータルでの費用を比較することが大切です。

法人化すべきライン

では、実際に法人化すべきラインはどこなのか、気になる方も多いでしょう。

しかし、これは「所得金額500万円から」「所得金額1000万円から」など、意見が分かれる部分でもあり、一概には言い切れません。

もちろん、ここまで解説してきたように所得税と法人税だけを比較した場合には、所得金額が多ければ多いほど、法人化により節税のメリットは大きくなります。

しかし、法人化に伴い設立登記を行ったり、人を雇ったりといったことをトータルで考えると、個人事業主のままビジネスを続けることも選択肢になります。

税制面でのメリットを考慮しつつも、法人化するメリットとデメリット比較し検討する必要があるでしょう。

事業税が課税されるライン

個人で事業を行う場合には個人事業税が、法人で事業を行う場合には法人事業税が課せられます。

個人事業主のまま事業を続けるか、法人化するかを選択する前に、事業税についての理解を深めておきましょう。

東京都における個人事業主の個人事業税率は業種によって異なり、3〜5%と設定されています。

ただし、年間290万円は「事業主控除」が適用されるため、個人事業税は課せられません。

東京都では、法人事業税の超過課税を採用しています。

そのため資本金または出資金額が1億円を超える場合には、超過税率が適用されます。

資本金の額(又は出資金)が1億円以下、かつ法人税額が年1000万円以下の場合には、「標準税率」が採用される、不均一課税である点を覚えておきましょう。

所得税率が20%になるライン

所得税は、5%から45%までの7段階の税率が設定されています。

所得税率が20%になるラインは、課税所得金額330万円を超え695万円以下の場合です。

しかし、それぞれの税率が適用される際には控除額が異なります。

最適税率である5%の場合(195万円以下)では控除額は0円ですが、所得税率20%の場合には427,500円の控除が適用されます。

そのため、所得金額に対しそのまま20%が課税されるわけではなく、控除後の金額に課税されることを覚えておきましょう。

消費税の課税事業者になるライン

消費税は課税売上高が1000万円を超えると、納税の義務が生じます。

反対に言えば、課税売上高1,000万円以下の事業者の場合、納税の義務が免除されます。

基準期間のない事業年度で、その事業年度の開始日における資本金の額もしくは出資の金額が1000万円以上である場合や「特定新規設立法人」に該当する場合は、消費税の納税義務は免除されないので、併せて覚えておきましょう。

半分以上が税金になるライン

個人事業主の場合、所得税の最高税率45%に加え、個人事業税が課せられると所得から税金が半分近く引かれることになります。

もちろん、控除等もあるため半分以上が税金になるケースは少ないものの、所得税の最高税率が適用される4000万円超えの所得がある場合には、法人化を検討してもいいでしょう。

結論

いかがでしたか。法人化をすることで、支払う税金は所得税から法人税に変わります。

所得税と法人税とでは税率が異なるため、節税できる金額が大きくなったタイミングが、法人化すべきラインとも言えます。

そのため、現在個人事業主でビジネスを行っている場合、まずは一つの基準として「課税所得」を意識しましょう。

課税所得が増え所得税率が上がるラインになったら、法人化を検討します。

その際は、所得税と法人税の税率だけを比較するのではなく、トータルのコストで考えるのがポイントです。最適なタイミングで、法人化を検討してみましょう。

即日で手数料2~9%のファクタリング

ファクタリングを検討しているのであればOLTAのクラウドファクタリングを利用してみてはいかがでしょうか?

ファクタリングの手数料は会社によっては20%を超えるケースもありますし、面談が必須という会社もあります。

OLTAのクラウドファクタリングは、独自のAIスコアリングをもとに審査をすることで

・面談不要でオンライン完結
・手数料は2~9%
・24時間以内入金

を実現しています。

インターネットで完結できる請求書買取額の無料診断サービスをやっているのでお試しに利用してみてください。

→買取額の無料診断【インターネット完結】