中小企業経営者必見!正しい節税対策の方法とは?

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中小企業経営者必見!正しい節税対策の方法とは?

1.節税とは

1.1 なぜ節税をするのか

「節税」それは税金を少なくさせる甘い魔法のような言葉になります。「何となく節税しないと損な事はわかるのだけれど、何で節税しないといけないかは分からない」という方は多いのはないでしょうか。

【 具体例 】
企業の場合、関係してくる税金で一番大きいのは「法人税」になります。ご存知かもしれませんが、この法人税の税率は一定ではありません。法人税がかかってくる金額(課税所得)で税率が異なります。

課税所得 税率
800万円以下 15%
800万円超 23.4%

(企業の資本金が1億円以下で、平成28年4月1日以後~平成30年3月31日までに開始した事業年度の場合となります)


というように、所得が800万円を越しただけで、超えた分の税率は8.4%も上がります。であれば、資本金1億円以下の企業は、決算時に課税所得を800万円以下にした方が支払う税金の金額も少なくなるということになります。

「そんなことが意図的にできるのか?」と考えた方もいると思いますが、端的にいえば出来ます。後ろめたいこともなく合法的に節税は行う事が可能になります。

1.2 脱税は百害あって一利なし

節税に積極的な方ですから、時には「脱税しても・・・」という気持ちになるかもしれません。特に現金商売の場合「これはどこにも出てこない取引だから」といって売上を抜くパターンがありますが、「売上を抜くのが一番危険」だということを肝に銘じておくのが良いでしょう。

現在の税務署には、「国税統合管理(KSK)システム」というものが導入されており、税務署の調査官の様々な情報が、そのデータベースに集められています。KSKシステムには、単にデータとしての情報だけではなく、現場の情報や商取引など細かな泥臭い情報まで載っています。

2.具体的な節税対策

2.1 青色申告

基本中の基本ではありますが、あなたは企業の設立届を出した時に青色申告の承認申請は出していますでしょうか。

特に白色申告の場合、「推計課税」という怖い方法を税務署は行うことが出来ます。これは、企業の事業内容を見て、「これぐらいの規模であれば、これだけの利益が出るだろう」という推測で税金を払わせることができるものになります。

これまで白色申告で認められていた記帳と帳簿の保管義務の免除がなくなった今、白色申告とするメリットは少ないです。

ただし、適用されるのは提出した「次の事業年度から(翌期分)となりますので、注意が必要となります。

2.2 繰越欠損金

繰越欠損金は一言で説明すると「今までの赤字」の金額になります。こちらが残っているのであれば、黒字の金額と欠損金を相殺することが出来ます。条件があるので、割愛しますが、原則として使える欠損金は、青色申告に限られたメリットになります。

つまり、今期が大幅に赤字になってしまっても翌期の黒字があるのであれば、それらは相殺できることになります。なおH30年4月以降は10年間欠損金の繰越が可能になります。1年目に赤字1,000万円が出て、翌期から黒字が100万円だった場合、10年間は法人税と住民税の一部は無税ということになります。

2.3 役員報酬

所得税率と法人税率の違いにより、節税効果が期待できます。役員報酬を低く抑えて会社の利益を出せば、当然法人税が課せられます。一方、役員報酬を多く支給すれば所得税は増えますが、会社の利益は減るので法人税は低くなります。中小企業の場合、800万円以下であれば、税率は15%になりますので、安易な役員報酬の設定は禁物です。

2.4 社宅

社宅が節税テクニックとして使えるのはご存知でしょうか。通常であれば、役員や従業員の住む自宅の家賃は経費にはできません。ですが、賃貸契約を借上社宅として企業名義で契約します。

ただ注意点が下記の2つになります。

  1. 小規模な住宅に限られる
  2. 全額を経費としていると従業員が給与課税される

詳しく説明しますと「小規模な住宅」とは建物の耐用年数が30年以下の場合には床面積が132平方メートル以下である住宅、建物の耐用年数が30年を超える場合には床面積が99平方メートル以下(区分所有の建物は共用部分の床面積を按分し、専用部分の床面積に加えたところで判定します)である住宅を指します。

また、次の「全額を経費としていると従業員が給与課税される」という点については、本来であれば家賃全額を企業が持つのではなくて、一部の金額を役員や従業員から徴収する必要があります。

具体的な計算方式は下記の金額を足した金額になります。

1.  (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
2.  12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))
3. (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

既に社宅を行っている方でも注意していただきたいのが、何となく「賃料の50%を払っている」場合です。こちらは税務署から指摘されはしませんが、上記の計算式に当てはめて計算するだけで役員や従業員からいただく金額は相当低くなります。

2.5 倒産防止共済

倒産防止共済とは、企業の取引先が倒産してしまった時に「実際の損害額」と「納付済掛金の10倍の金額」のいずれか小さい額を貸してくれるものになります。大きな特長としては「支払った掛金全額が経費」となること。さらに40カ月以上掛金を納付すると解約しても掛金全額が戻ってくるため、外部に積立しているともいえます。なお、12カ月以上、40カ月未満でも返戻金は80%以上戻ってきます。

掛金は年払いと月払いが選べますが、最高でも年240万円であり、掛け金は800万円で頭打ち(満額)となります。800万円まで積立したあとは、好きな時に解約できます。解約後にまた再加入して一から積立をすることもできます。

2.6 社員旅行

社員旅行も経費になるのはご存知でしょうか。下記の事項を守れば、経費にすることが出来ます。

  1. 旅行の期間が4泊5日以内であること。
    海外旅行の場合には、外国での滞在日数が4泊5日以内であること。
  2. ①の条件で、旅行に参加した人数が全体の人数の50%以上であること。

工場や支店毎に行う旅行は、それぞれの職場毎の人数の50%以上が参加することが必要になります。よくある間違いとしては、一部の人だけに声をかけた場合や、日数が相当長い場合は経費と認められずに、役員報酬や給与とされる場合になります。

2.7 出張旅費規程の整備

通常であれば、出張の経費精算は実費によるものかと思われます。しかし、こちらも少々手まではありますが、社内にて「旅費規程」を作る事で日当の手当てを出すことが出来ます。

注意する点は下記のようになります。

  1. 全社員を対象にすること
  2. 役職で分けたり、距離で分けたり適用範囲を明確にする
  3. 規定を作っただけではなく出張をした証拠となる資料も残しておく

特に最後の部分については、節税をする際に全般的にもいえます。節税策は税務署に疑念を抱かせないためにも証拠資料は準備し過ぎるほどに残してく方が良いです。

2.8 決算賞与

決算賞与の何が節税対策となるのかと言いますと、決算賞与は未払経理をすることが出来ます。つまり、決算賞与の経費としての計上は今期となりますが、実際に決算賞与のキャッシュアウトは次の期に回せるのです。特に期末において急に利益がでてしまうような場合には、それだけ忙しくなるために従業員に労いを込めて賞与を出すことも少なくありません。

この決算賞与を行う上での注意事項は下記の3つになります。

  1. 決算をもらう人全員に金額と支払日を通知していること
  2. 決算から1カ月以内に実際に支払っていること
  3. 役員には決算賞与は出さない

今期に決算賞与を出そうとして、それを今期中に決算賞与を出す人全員に金額と数字を伝えていなければいけません。そして、そこから一カ月以内に支払うことも条件に入っています。

2.9 消耗品費(10万・20万・30万)

備品であっても、原則は減価償却費として数年にわたって経費にすることになり、一度に支払った金額全てを経費にすることは出来ません。

ただし、支払った金額が10万円未満(もしくは使える期間が1年以内のもの)・10万円以上20万円未満・20万円以上30万円未満でそれぞれ次のような取り扱いが可能になります。

金額 青色申告
白色申告
取り扱い
10万円未満 どちらでも可 一時に経費にすることが可能
10万以上20万円未満 どちらでも可 一括か3年の選択性
20万円以上30万円未満 青色申告のみ 一時に経費にすることが可能
※年間300万円まで

大は小を兼ねると言いますが、小難しい話を抜きにして言えば、青色申告をしている資本金1億円以下の中小企業であれば「30万円未満の備品は一度に経費にできる」といえます。

なお、30万円未満の固定資産の経費にできるものは期限が決まっている時限立法というものですが、2年毎に延長されていますので、これからも当分は使用できるでしょう。

2.10 税抜経理する

税抜経理をしようが、消費税を納める金額は変わらないのに、それでも税抜経理をすると何が節税になるのかと思うかもしれません。一番の恩恵を受けるのは、先ほど紹介した備品を一度に経費にできる特例の判定の時に「税抜きで〇〇万円未満」と判定が可能な事になります。

例えば28万円(税抜)のパソコンを企業で購入したとしましょう。
消費税が8%だった場合であれば

280,000円+消費税22,400円=302,400円

になります。この場合に税抜経理と税込経理では取り扱いが異なります。

1.税抜経理
パソコン 280,000円→全額経費(消耗品費など)扱い

2.税込経理
パソコン 302,400円→30万円以上なので、器具備品として4年間で減価償却費として経費になる。

以上のように、一度に経費に計上できる金額が異なってきます。経費にするために30万円未満の備品で妥協するようなことは本末転倒ですが、これを知っているのと知らないのとでは結構な金額に差異が出てきます。

2.11 固定資産の付随費用

自動車などを購入した時にかかる諸経費を全て固定資産として計上してしまうことも可能ではあります。ですが、自動車の耐用年数と同じように5年も6年も経費を減価償却する必要はないでしょう。

一度に経費にできるものは経費にしてしまう方が節税になります。法定費用・自動車税・自賠責保険など、車両購入時の明細を見れば分解することが出来ます。

2.12 固定資産の減価償却方法

定率法を積極的に使うことで節税対策に繋がります。前半期間に大半の経費を落とすことが可能になるからです。固定資産の減価償却の方法は企業側で選ぶことが出来ますので、あえて定額法を選択している際は償却方法を見直すことも良いかもしれません。

◆ 定額法
読んで字のごとく、毎年の減価償却の金額が一定になるやり方になります。※建物・建物附属設備は定額法のみ。

◆定率法
こちらは償却率が一定になります。初年度の償却から大きな償却費を計上できるのが特徴になります。

2.13 中古の固定資産

固定資産を中古で購入すると、新品で購入するより短い耐用年数で償却が可能になるケースがあります。償却期間が短ければ、それだけ単年度に大きな経費を落とせます。

中古資産の耐用年数の考え方は以下の通りとなっています。

  1. 基本的な考え方 : 中古資産を購入後、今後使用可能な概算年数
  2. 実務上 : 使用可能期間を見積もることが困難な場合
    →下記2パターンに応じた簡易計算が認められています

①法定耐用年数の全部を経過した資産について
→その資産の法定耐用年数の20%に相当する年数

②法定耐用年数の一部を経過した資産
→その資産の法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に、経過年数の20%に相  当する年数を加算※注意
1年未満の小数点は切り捨て。
計算結果が2年未満の場合、2年とする。
中古資産を同じ新品の価格の50%以上で取得した場合、概算年数は使用不可。

これを使った具体的な節税策として有名なのが4年型落ちの中古車の購入です。
普通自動車の耐用年数は通常6年ですが、4年型落ちの自動車の場合、上述②の式の通り(6年ー4年)+4年×20%=2.8年となり、小数点切り捨ての為、耐用年数は2年となります。定率法の場合、耐用年数2年の償却率は100%の為、全額を経費とすることが可能です。

2.14 資産の除却及び廃棄

製造業で特に見受けられるのですが、良く考えたら、既に使用していない資産があるということはないでしょうか。特に帳簿に残っている資産が眠っている場合、除却・廃棄することでメリットがあります。

  • 固定資産除却損が計上できる
  • 償却資産税を減らすもしくは償却資産税が0円になることも

固定資産除却損により、資産価値を減価させると特別損失として経費計上できます。その際、キャッシュアウトしないので、資金繰りへの影響もありません。

また、資産の一部は所有しているだけで償却資産税として1.4%の税金が取られてしまいます。課税標準額の合計額が150万円未満の場合は免税となりますので、不要な資産を除却も有効な手段と言えます。

2.15 短期前払費用の特例を利用する

通常前払費用は資産計上されて、役務の提供時期に応じて費用計上されます。しかし、この特例を使うことで全額を費用計上することが可能になります。この特例でよく使われるケースとして家賃の一括支払いです。決算月の直前にこの特例を使って翌年の家賃を一括支払いすることで、今期支払った家賃と、来期の家賃を合わせて経費として計上できるのです。

但し、この特例を使うにはいくつか注意事項がございます。主な注意事項は下記の通りです。

※注意事項
・ 対象となる費用は、等質・等量のサービスに限定
・ 1年以内にサービスの提供があるもの
・ 契約書に毎年1年分を支払う旨を明記してもらう
・ 一度変更したら暫くは変更できない
・ 効果があるのは一度きり(初めて年払いした年のみ)

2.16 消費税の簡易課税

消費税はその計算方法が売上で預かった消費税と仕入れなどで支払った仮払消費税との差額で支払う原則課税以外にも、簡易課税という計算方法があるのはご存知でしょうか。

こちらの方法を使う場合、支払う消費税を売上高に見なし仕入率をというものを乗じて概算で計算します。

業種 みなし仕入率
  第1種事業(卸売業) 90%
  第2種事業(小売業) 80%
  第3種事業(製造業) 70%
  第4種事業(その他の事業) 60%
  第5種事業(サービス業) 50%
  第6種事業(不動産業) 40%


例えば、第一種で売上高が1,000万円だった場合、簡易課税ならば、みなし仕入率90%を乗じて900万円の経費があったとして消費税が計算されます。そのため、下記のようなビジネスモデルの企業であれば有利となる場合が多いです。

  • 費用の中心が人件費(役員報酬・給料)の場合
  • 費用がそもそもあまりかからないビジネスモデルの場合

なぜこのようなビジネスモデルだと有利に働くかと言えば、役員報酬や給料という人件費には消費税がかからないからです。そうすると、仮受消費税だけが多くなり、原則で消費税を計算すると納付する金額が多くなってしまいます。

税務署の方も簡易課税が有利に働くのはわかっていますから、規制をかけているので、簡易課税の使用には下記のような注意点があります。

※簡易課税使用時の注意点
・ 適用しようとする期間が始まる前までに「消費税簡易課税制度選択届出手続」を提出する必要がある。
・ 基準期間の課税売上高が5,000万円以下までしか使用できない(超えている期間は原則課税しか使えない)
・ 2年間は簡易課税から原則課税には戻せない
・ 簡易課税だと消費税の還付はない

特に最後の還付についてですが、借受消費税よりも支払った仮払消費税の方が多かったとした場合、原則課税であれば消費税は還付になります。しかし、簡易課税を適用している場合には消費税は売上高を元に計算されますので、還付となりませんので注意が必要になります。

2.17 未払金の計上

案外忘れやすいのが経費の未払金計上になります。通常、お金を払った時に経費が発生すると考えていらっしゃるかもしれませんが、既に請求書が来ていたり、サービスも受け終わっていたりするならば、まだ実際にお金を支払っていないとしても税金の計算上は経費にすることが可能になります。

特に、決算月に修繕を行ったりする場合には、支払いが次の会計期間(事業年度)に持ち越しとなるでしょうから、そのような時にはしっかりと経費に計上しましょう。

ただし、未払いのものを経費にして、翌期に実際にキャッシュアウトした時にも経費に計上してしまうというミスには注意をしましょう。

2.18 生命保険(全損・半損)

はじめに、生命保険を使用した節税というのは「単に税金のタイミングをずらしている手法に過ぎない」ということを肝に銘じておくことです。税金を減らしてくれる魔法ではないということは知っておきましょう。

それではなぜ生命保険に入ると節税になるのかをご説明していきます。

前述したように、法人の所得が800万円を超えると税率が高くなります。何としても税率の低い800万円以下に所得を抑えたいという場合があります。そういった時に、役員等を対象にした生命保険の保険料を会社が支払うと経費で落とすことができるので、利益を圧縮することが可能になります。

但し、ここで注意が必要なのが、保険金の受け取り方法です。支払う保険料は経費として計上できる一方、受け取る保険金額は利益として課税されます。保険料を支払ってせっかく節税しても、期前解約や満期で保険金を受ける時に営業外収益として大きな利益が上がってしまえば元も子もありません。
そこで、保険に契約する際は下記2点を事前に確認することをお勧めします。

  1. 数年後に発生する経費の金額
    (例)役員の退職金、システムの更新、創立100周年記念パーティーなど
  2. 解約返戻率が最も高くなる時期

保険金の受け取り時期を、一時的に経費が嵩む時期に合わせることで利益を相殺することが出来るからです。いつ・どれくらいの返戻率になるのかを事前に知っておくことで最適な受け取り時期を検討しておきましょう。

2.19 繰戻還付

繰越欠損金と逆のパターンになります。前期が黒字、当期が赤字だった場合には前期に支払った法人税を還付することが可能になります。

※具体的な計算式
還付金額=前期に納めた法人税×欠損金額 / 前期の所得金額

節税というよりは、先に払った税金を返してもらうイメージになりますが、欠損金を来期以降に繰越するよりも、還付を受けて実際にキャッシュが入る方が良い場合には有効な手段になります。

3.やや難易度が高い節税対策

下記の内容は、実行するのは大掛かりなものを集めてみました。

3.1 資本金の減資

既に資本金1億円以下の先でも、1,000万円未満に減資をすることで様々なメリットが受けられます。
例えば、

  • 法人住民税の均等割の金額が下がる ※詳細後述
  • 設立後2事業年度は消費税免除

※資本金等の額(資本金+資本準備金)が1,000万円以下であれば、法人住民税の均等割は7万円(従業員が50人だと14万円)で済みます。しかし、資本金等の額が1,000万円を超えると、18万円(従業員が50人以上だと20万円)に増えます。

3.2 決算期変更

あなたは設立をした創立日に思い入れはありますでしょうか。実は会計期間は途中で変更することができます。例えば前期決算から半年後に決算期を変えると、その期は6ヶ月間のみの実績で決算を締めます。対象期間を短縮し、利益を800万円以下にすることで、低い法人税を適用することが可能になるのです。
これは、予想外の利益がでる時などの納税負担の対策として有効な節税策と言えます。

【 具体例 】
毎月約100万円の利益が出る3月決算の会社が、次の9月に、たまたま300万円の利益が出るケース。

「決算期を変更しない場合」
通期の利益は1,400万円(=100万円×11ヶ月+300万円)
⇨法人税の負担増加。

「決算期を9月に変更」
通期の利益は800万円(=100万円×5ヶ月+300万円)
⇨法人税の負担を軽減、
※翌期からは通常通り12ヶ月計算(10月〜9月)となり、利益の平準化に繋がります。

3.3 合併

合併とは別々の会社が一つになることですが、片方の会社が赤字続きの会社の場合、節税メリットを受けられる可能性があります。上述で紹介した繰越欠損金で、黒字を計上している会社の利益と相殺できるからです。

但し、この方法は色々と規制が強化された為、欠損金を引き継げる条件が厳しくなりました。企業を合併したのは良いが欠損金が引き継げなかったという最悪の事態だけは避けましょう。

3.4 分社・子会社設立

何も節税策を一つの企業だけで行うこともありません。もう少し俯瞰してみますと、企業を2つに分けてみるのも手になります。例えば、法人税の税率は800万円以下までは15%だという事を説明しました。一つの企業では確かに800万円までが税率が15%になります。

しかし、これを2つの企業に分けてみたらどうでしょうか。実際には800万円以下ではなくて、1600万円まで税率が低いままともいえます。

ただ一つ重要なことを忘れてはいけないのは税金のためだけで企業を分けないことです。税金は企業を構成する一部であって全てではありません。

3.5 連結納税

新たに企業を作るのとは逆に、既に子会社がある場合には連結納税を使うという手もあります。こちらはどのような時に節税効果があるか例を見てみましょう。

◆  A社・・・毎期黒字で納税ばかり。所得も800万円を超える。


◆  B社・・・毎期赤字で納税はなし。むしろ今までの赤字の繰越欠損金を10年以内に使いきれない(期限が切れると消失)

上記のような時に、連結納税を行うことにより、A社の利益とB社の損失(赤字)を合算して法人税を計算します。結果として、A社がB社合わせて全体で見た時に納税額が少なくなる場合がほとんどとなります。

ただ、連結納税は決算や税務の方でも結構な負担があり、税理士が受けてくれないことも多々ありますし、税理士に支払う報酬額が上がる可能性が高いでしょう。また、実際に連結納税を行おうとする場合には、資本関係で100%子会社株式を有していないと適用できません。

さらには最初に連結納税を適用しようとする事業年度開始の3ヶ月前の日までに連結納税の承認の申請を行う必要があるなど、実行までにやや時間もかかります。連結納税を行う場合には、関与税理士に今後のことも相談してからでないと実行はほぼ不可能といえるでしょう。

3.6 個人成り(法人のみ)

個人成りとは、一般的な言葉ではないかもしれませんが、法人を廃止して個人事業主に戻ること。あなたの企業はなぜ法人である必要があるのでしょうか。もし法人という企業形態である必要がないならば、個人事業主(事業所得)になるという方法もあります。

起業される方は、とりあえず株式会社を作ってという方がほとんどでしょうが、個人だからこそのメリットもあります。

【メリット】
・赤字の場合、税金は0円(消費税の納税は発生します)
・社会保険が強制ではない
(個人は従業員が5人以下であれば任意ですが、法人は一人でも義務となります)
・税務調査の確率が下がる(一般的に税務調査は個人よりも法人の方が多いのは確かです)

一方でデメリットもあります。

【デメリット】
・欠損金の赤字の繰越は3年間のみ(前述のように法人は10年間)
・社会的信用性が下がる(取引先によっては法人でないと取引を行わないところもあります)
・社宅経費は使えない
・保険は経費ではなく生命保険料控除扱い
・社員が家族のみの場合は社員旅行を経費には出来ない

個人成りは、規模を縮小したり大きくしたりする事もない場合には有効でしょう。特に利益がほとんど出ない法人の場合には、毎年の法人住民税均等割の納税(最低7万円)というのも少なくありません。

ですので、法人から個人に戻るというのも一つの手ではないでしょうか。残った法人の清算や解散処理もしっかりしないといけませんので注意が必要になります。

4.個人の節税策

4.1 医療費控除

医療費控除は、原則として年間の医療費の金額が10万円を超えるようであれば、適用が可能になります。社長さん達は頑丈な方が多いので一人で年間10万円も医療費がいかないというかもしれませんが、扶養家族全員を合算することが可能ですので、配属者や子供の医療費も全て合わせて10万円いくようならば適用が可能になります。

故に、病院に行った際の領収書や市販のドラッグストアで薬を購入した際のレシートは大切にとっておきましょう。特にお子さんの歯科矯正があった時に医療費控除をされていることが多い気がします。

ただし、医療費控除を行うには確定申告が必要になってきます。くれぐれも年末調整で医療費控除はできませんので注意が必要となります。

4.2 小規模企業共済

こちらは準公的ともいえる中小機構が行う制度になります。あなたが企業の役員(もしくは個人事業主)である場合には、小規模企業共済に加入することが出来ます。

この 小規模企業共済は端的にいえば経営者の年金加入制度になります。月間最大7万円まで掛金を自分の経費(所得控除)にすることができます。つまり、年間最大で84万円を個人の経費のような所得控除とすることが出来ます。

あくまで、この制度は個人で加入するものなので、企業の口座から支払うものではありません。また、従業員が5人を超えるような場合には原則として加入できませんので注意が必要になります。

4.3 生命保険料控除

個人の場合に出来る節税は限られていますが、個人で出来る生命保険料控除を利用するのも良いでしょう。控除の枠が一般・介護・個人3つに分かれていますから、それらの枠を全て最大限(1つずつ4万円の生命保険料控除。3つの区分合計で12万円の生命保険料控除が可能)に使うのも良いのではないでしょうか。

保険の内容や保障は好みでしょうが、埼玉県であれば「埼玉県民共済」での契約をお勧めいたします。こちらは月額の保険料の金額も少なくて済みますし、4割程は毎年のように分配金として返ってきます。埼玉以外でも、共済は安定してコストパフォーマンスが良いようです。いずれにせよ、一つの枠ごとの控除額が新基準では4万円ですので、その枠も考えて契約するのが良いでしょう。

4.4 ふるさと納税(寄付金控除)

ふるさと納税を利用することで、住民税として支払うはずだったお金の一部が、肉や果物などの返礼品として受け取れます。

ただ、平成29年4月に総務省から「ふるさと納税の返戻品は寄付額の3割程度に留めなさい」という通知も出ていることから、今後は過度な返戻品はなくなる可能性もあります。

またふるさと納税は仕組みとして、自分たちの住む町の住民税になるはずだった金額が他の市町村に回されるわけですから、ふるさと納税により、自分の住む町の財源が少なくなる仕組みであるということも一応は知っておいていただければと思います。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。
節税のテクニックを解説してきましたが、税金はビジネスを構成する一部分に過ぎないということは常に念頭に置いておきましょう。税金だけに集中して本業が疎かになってしまっては本末転倒になります。あなたのビジネスが成功することを心から願っております。

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