働き方改革における経営者のリスク

政府は今、働き方改革を主導しています。

政府の方針に答えて多くの企業が仕事と私生活のバランスであるワーク・ライフ・バランスが充実できるように、様々な働き方を推進しています。

これまでのようにサラリーマンは、定時から定時まで働き、深夜までの残業が当たり前という時代では全くなくなりました。

人口減少社会の中で、いかに少ない人員で効率の良い仕事をするかということがこれからの企業には求められますし、従業員にもそのような仕事の内容を求める企業が増えています。

実際に企業の中には、働き方改革を実践している会社も存在します。

そのような企業は具体的にどのような取り組みを行っているのでしょうか?

また働き方改革によって、従業員の働き方に柔軟性を持たせることによって、経営上のリスクはないのでしょうか?

この記事では、働き方改革を実施した企業の事例を紹介するとともに、働き方改革によって懸念されるリスクについて考察していきます。

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1 働き方改革で企業が実践した事例

働き方改革によって企業が実際に実践している事例として以下のようなものがあります。

基本的にはそれほど難しくなく、導入しようと思えばあらゆる企業が導入することができる簡単なものをご紹介していきます。

1 有給休暇取得の促進

日本は世界で最も有給休暇取得率が低いことで有名です。

政府は有給休暇の取得率70%以上を目指していますが、これに呼応して多くの企業が有給休暇の取得促進を行っています。

具体的には有給休暇の時期指定を行い、年に1回は必ず5日連続の有給休暇を取得しなければならないとしている企業が増えてきました。

有給休暇の買い取りを行っている企業でも、有給休暇の時期指定を行う必要があり、実際に従業員を休暇の促進によって「働かせない」という企業が多くなっています。

2 スーパーフレックスタイムの導入

フレックスタイム制度とは、始業時刻と終業時刻を社員の裁量にゆだねるという制度ですが、フレックスタイム制度には、必ず仕事をしなければならない時間であるコアタイムというものが存在します。

しかし、スーパーフレックスタイム制度というのは、このコアタイムがないなどのフレックスタイムの条件をより緩和したものです。

要するに好きな時間に出社して、決まった時間だけ働くことができるという制度です。

スーパーフレックス制度は、子供の行事があるときや家族の体調不良などによって、勤務時間を変更したいときに融通を利かせることができる制度です。

ワーク・ライフ・バランスの充実に繋がりますし、通勤ラッシュの時間をさけることができるため、快適に通勤することができるなどのメリットがあります。

子育てに追われる女性などにはメリットが大きい制度となっています。

3 テレワークの推進

テレワークとは、自宅や出先のPCなどの会社外で仕事をすることができる働き方です。

会社のクラウドやシステムにオンラインでアクセスすることができるようにすれば、会社員は必ずしも会社内部で働く必要はありません。

子供が風邪で熱を出した時などには、子供の元を離れることができません。

しかし、テレワークを導入すれば、子供が寝た時などに仕事をすることができますし、洗濯機を回している間に仕事をすることができるため、家事と子育ての両立に寄与することができます。

また、スカイプなどでオンラインで会議できるため、テレワークを積極的に導入している企業も最近は増えています。

2 働き方改革で経営者が負うリスク

このように働き方改革によって、これまでにはなかった自由な働き方や休暇の促進などが普及しています。

しかしこのような取り組みを行うことによって、経営者に全くリスクがないかと言えばそのようなことはありません。

情報漏洩や生産性低下のリスクなど、考えられるリスクはたくさんあります。

政府や社会の風潮に呼応して働き方改革を実践することは、確かに今後の経営者に求められることですし、実践しない企業からは優秀な人材は去っていってしまう可能性もあります。

しかし自社に働き方改革を導入する前に、働き方改革によって経営者が負うリスクをしっかりと認識し、適切な処置を行う必要があります。

以下のリスクもしっかりと理解しておきましょう。

1 テレワーク

テレワークによって発生するリスクはやはり情報管理でしょう。

会社のパソコンを使用して仕事をしていれば発生しないリスクがテレワークの推進によって発生する可能性が高くなるのです。

1.1 個人情報の漏えい

会社の顧客情報の漏洩などはテレワーク推進によって発生する可能性のある最も大きなリスクです。

会社員個人のPCがウィルスに感染していた場合には、テレワークによって会社のシステムやデータにアクセスすることで、会社の顧客情報が外部に流出してしまう可能性を完全に排除することは不可能です。

さらに従業員の悪意によって、故意に顧客の個人情報が流出してしまうリスクも考えられます。

このようなリスクは会社のパソコンを使用していれば排除することができるため、テレワーク独自のリスクと言えるでしょう。

1.2 端末の紛失・盗難

セキュリティ対策などの観点から会社のパソコンや端末などを従業員に貸与している場合には、端末が紛失したり盗難したりするリスクがあります。

端末という資産を失うことよりも、端末の紛失・盗難によって顧客の個人情報や会社の機密情報が流出するという点が大きなリスクでしょう。

1.3 セキュリティ対策が不可欠

このようなリスクを排除するためにはセキュリティ対策を行うことが不可欠です。

従業員の個人パソコンを使わせずに会社のパソコンを貸与するなどの方法がありますが、これには相当のコストがかかります。

テレワークを推進するためにはセキュリティにコストをかけて、十分なセキュリティを実現した上で実施するようにしましょう。

2 労働時間削減による生産性低下

従業員に残業をさせない、有給休暇を取得させるなど、従業員の労働時間そのものを削ってしまうことによって会社全体の生産性が低下するというリスクもあります。

特に、製造業などの場合には、時間と生産性が比例する業種です。

このため、従業員の労働時間を削減するのであれば、設備投資などによって機械よる生産性を向上させていかなければ、会社全体の生産性が低下してしまうというリスクを避けることはできません。

3 労働時間削減による業績悪化のリスク

従業員の労働時間の削減と、従業員1人あたりの労働生産性の拡大はセットで行う必要があります。

従業員1人あたりの生産性が向上していないのにも関わらず、従業員の労働時間を削ってしまった場合には①労働時間を削った分、他の従業員を雇用する②会社の生産量全体を下げるといういずれかの方法しか選択肢がありません。

新たに人を雇用した場合には、その分人件費が増大しますし、生産量が下がってしまった場合には売上が低下します。

いずれにせよ、業績の悪化につながることは間違いありません。

このため、従業員の労働時間を削るのであれば、短い労働時間の中でこれまでと同じ生産性を生み出す方法を必ず用意するようにしましょう。

4 振替休日は運用を間違うと労務リスク増大

振替休日を導入して働き方改革を推進する場合には注意が必要です。

振替休日とは、会社の定休日に出勤し、その代わりに振休をとるものです。

このため、通常の出勤日に休み、休日に出勤しているだけですので、割増賃金は発生しないと考える人が非常に多くいますが、振替休日には注意が必要です。

例えば、1日の労働時間が8時間、土日が定休日の会社で振替休日の運用を間違えた事例を考えて見ましょう。

月曜日から金曜日まで働いた人が土曜に出勤をし、翌週の水曜日に振替休日をとったとします。

単純に考えれば、土曜日の分を水曜に休んでいるのですから、割増賃金は発生しないと思うのではないでしょうか?

しかし、この人は、土曜日に働いた週は48時間働いているのです。

労働基準法では、1日8時間、1週40時間を超えた時間に関しては割増賃金を払わなければならないとしています。

つまり、土曜日に働いた週の労働時間は40時間を超えているため、土曜に働いた8時間に関しては割増賃金が発生してしまうのです。

翌週の水曜に休んだとしても、この割増賃金を取り戻すことができません。

このため、振替休日は同じ週の中で運用しなければ割増賃金が発生してしまうということに注意しましょう。

運用を間違えると、労務費が嵩んでしまいます。

5 賃金を争点とした労使紛争の懸念

働き方改革によって、残業代がなくなり、生活が苦しくなったなどの報道を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?

日本の企業においては残業が当たり前であったことから、本来は生活の基礎に入れるべきでない残業代も生活費の一部に組み入れられて生活しているサラリーマンがほとんどです。

このため働き方改革によって、この残業代がなくなってしまったら、生活ができないという人も多くなります。

残業代削減によって生活ができなくなった労働組合が給与のベースアップを要求して労使紛争になる懸念があります。

単純に残業代を削るのでなく、基本給の引き上げや副業の解禁などと一緒に働き方改革を行わないと、従業員が生活に困ることになり、やがては労使紛争に発展する可能性もあります。

結論

働き方改革によって、従業員はより自由な働き方、残業をしない働き方、十分に休む働き方ができるようになった企業が増えています。

しかし、会社内部でこのような改革を行う場合にはリスクも伴います。

経営者はしっかりとリスクを認識し、働き方改革の導入とセットでリスクに対する対処も行っていかなければ会社経営は不安定になり不要なリスクを抱えることになってしまいます。

働き方改革は世の中の流れです。

逆らうことなく、リスクを認識し、自社の利益を最大化して従業員の幸福につながるような自社の働き方改革を実践してみてください。

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