融資の繰り上げ返済!!最終的に事業者にとって損か得か ?

経営が好調で売上高や利益が右肩上がりだと、どんどん資金繰りに余裕がでてきます。
すると経営者としても、その余ったお金を使って銀行の借り入れを繰り上げて返済したいと思うようになることがありますよね。繰り上げ返済することで借入額も少なくなり、借金を気にしている経営者としたら気が楽になることは分かります。

しかし繰り上げ返済ってすべてよいことだけなのでしょうか ? もしかしたらデメリットもあるかもしれませんよ。

そこでこの記事では、事業性融資の繰り上げ返済に焦点をあてて、繰り上げ返済をすることで融資先にどんなデメリットやメリットがあるかを説明します。またデメリットがあるとしたら、そのデメリットを避けるためには、事業者はどんなことに注意したらいいかについても詳しく解説します。

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1.事業性融資における繰り上げ返済とは ?

繰り上げ返済とは、現在返済中の融資を最終の返済期日まで待たず、別の資金で繰り上げて返済することをいいます。

また繰り上げ返済には、融資元金の一部を返済する「部分返済」と、借入元金全額を返済する「一括返済」があり、ローンの種類によっては、部分返済または一括返済を認めていない金融機関もあります。

ただし事業性融資に関しては、融資先が繰り上げ返済を金融機関に申入れした場合、基本的に金融機関は拒むことはできません。

2.事業者が繰り上げ返済したい理由

事業者が繰り上げ返済したい理由はいくつかあります。

たとえば
・繰り上げ返済することで借入元金を減らし、少しでも心理的負担を軽くしたい
・繰り上げ返済により融資条件を見直し、毎月の返済額を軽減したい
・一括返済により金融機関からの借金をゼロにしたい
・他行から借りた資金で既存の融資を繰り上げ返済し、取引金融機関を変更したい
などです。

3.繰り上げ返済の方法は主にふたつ

繰り上げ返済するには返済する原資が必要ですが、中小企業や個人事業者の場合、その原資として主に以下のふたつのケースが考えられます。

3.1自己資金から返済

法人・個人を問わず、返済原資のひとつとして、現金また銀行預金の形をした自己資金があります。

自己資金で繰り上げ返済する場合、事業者が特に気をつけなければならない点は、自己資金の原資が融資を受けている金融機関の預金、特に定期預金でないかという点です。

その預金を融資に対する担保として出していない限り、原則その定期預金を事業者の判断で解約することはできます。しかし一方、その金融機関では、定期預金を見合いに融資を実行している可能性があり、もし定期預金を解約して繰り上げ返済の原資とすると、それが次の融資を受ける時の対応にも大きく影響してくるかもしれません。

そういう面からもすでに預けている預金の解約に関しては、事業者も慎重に対処する必要があります。

3.2他行からの融資で返済

他行からの融資を取引銀行の融資の繰り上げ返済の財源とすることは、さらに慎重な対応が求められます。

繰り上げ返済後に、もしその事実が取引銀行に知られた場合、かなり相手を刺激するので、その後も同じ銀行で取引継続を希望するならば、この方法による繰り上げ返済はあまりおすすめできません。それでも繰り上げ返済するのなら、きちんと一括返済で融資取引をなくし、その銀行との取引を止める覚悟でするべきです。

また公的融資を使った繰り上げ返済はもっとダメで、あとでそれが公的機関に分かった場合、融資条件違反を理由に、融資の一括返済を求められます。あとで後悔しないためにも十分注意してください。

4.個人ローン・事業性融資の繰り上げ返済を同じものとして理解しないこと

繰り上げ返済は事業性融資だけで行うものでなく、当然住宅ローンやカードローン等、個人ローンでも可能です。ただし同じ繰り上げ返済でも、事業性融資と個人ローンではその意義や後の影響がかなり違っています。したがって同じものと理解してはいけません。この点について、以下でさらに詳しく解説します。

4.1個人ローンの繰り上げ返済のメリット・デメリット

個人ローンを繰り上げ返済した場合、デメリットよりメリットの方がはるかに大きくなります。というよりデメリットはあまりありません。

メリットでは、繰り上げ返済で返済期日より早く元金を返済するので、借入利息を含む総支払額を少なくできます。すると最終支払い日までの総支払額が少なくなるので、その分個人の手元に自由にできるお金が残り、そのお金を他の目的に使えるようになります。

一方デメリットは、返済に一度にお金を使ってしまうので、手持ちのお金が少なくなって、病気やケガなど急なできごとに対する対応力が落ちる点です。ただしこれは個人でかける各種保険等で対応できるので、たしかにデメリットですが軽減することは可能です。

4.2事業性融資の繰り上げ返済は個人ローンのような単純なものでない

一方、事業性融資の繰り上げ返済の場合は個人ローンのような単純なメリットばかりではありません。同じ繰り上げ返済するにしても、取引している金融機関との関係を考えながら、慎重に判断して行動する必要があります。

結論から先に書けば、事業性融資の繰り上げ返済の場合、事業者にとってはメリットよりデメリットの方が大きい場合が多いです。それだけに経営者は、慎重の上にも慎重に判断して、時には繰り上げ返済するのを思いとどまる必要もあると考えています。

5.繰り上げ返済は融資先にとってデメリットが多い

この章では繰り上げ返済が融資先にとってどんなデメリットがあるかを中心に詳しく解説します。銀行融資で繰り上げ返済を考えている事業者が判断する時の参考にしてください。

5.1繰り上げ返済は貴社の取引銀行へのイメージを悪くする

繰り上げ返済というのは、そもそも返済中の融資を途中で銀行に返してしまう行為なので、銀行にこころよく思われる行為ではありません。銀行としても、融資を途中で返済されてしまったら、予定していた金利収入も入らなくなるし、当初の収支計画が狂うことになるので、その不足分を他の取引先への融資収益で埋めなければならなくなります。

さらに銀行に連絡もなく、いきなり繰り上げ返済でもしたら、自分勝手な経営者として銀行に烙印を押されてしまいます。繰り上げ返済後にまた融資依頼をしても「どうせまた繰り上げ返済するのだろう」と思われて、融資拒否されてしまうことさえあります。

そういうデメリットを知れば、繰り上げ返済って事業者にとって割の合わないことだと思いませんか ?

5.2融資を受けて数か月たたないのに繰り上げ返済するのは要注意

融資を受けてから2~3カ月もたたないうちに全額繰り上げ返済するのも、銀行の貴社に対するイメージをかなり悪くする可能性があるので注意してください。

どんなイメージかというと

・支店が苦労してやっと本店の審査を通したのに、どれだけの日もたたず返済してくるなんて、なんて自分勝手な経営者

・金利を支払うのがそんなに惜しいのか、自分の都合ばかり優先して銀行との付き合い方をまったく知らない無知な経営者

・目先の利益ばかりにとらわれて、性急な行動で自社の資金繰りもきちんと管理できない経営者

などです。

いずれも銀行の次の融資姿勢に悪く影響する可能性があります。

5.3繰り上げ返済で取引銀行の融資残高をゼロにするデメリットとは ?

経営者は繰り上げ返済で取引銀行の融資残高をゼロとすることに対しぜひ慎重に行動してください。

銀行はいろいろな意味で実績主義です。取引実績があるのとないのでは銀行の融資姿勢にも明確な差があります。経営者が銀行との付き合い方を知らずに、繰り上げ返済で融資残高をゼロにしたあと、次に間を開けて融資依頼をしても、新規取引先と同じような厳しい扱いを受けてしまうことがあります。融資審査自体も厳しくなりますし、融資条件も優遇してくれるわけでもありません。

しかしそこを会社の資金繰りに余裕はあっても、繰り上げ返済を思いとどまることで、そのまま融資先として取引を継続できます。そうすれば次に追加融資が必要になった時、既存取引先として申込みすれば他社に優先して好条件で融資を受けられることも多いのです。

事業者は繰り上げ返済で融資残高をゼロにするデメリットを十分認識した上でよく考えて決断してくださいね。

5.4繰り上げ返済にはメリットもある

これまでは繰り上げ返済のデメリットの面を主に解説してきましたが当然メリットもあります。

繰り上げ返済のメリットとしては、借入元金が減るのでそれの結果

・毎月返済額を軽減できる
・返済期間短縮により支払金利含む総支払額の軽減

などがあります。

ただしこれらは直接的金銭メリットに過ぎず、繰り上げ返済は、目に見えないデメリットも含めて、融資先に多くのデメリットがあります。それだけに経営者には目先のメリットにごまかされず、金融機関との関係を大切にしながら、会社経営を続けてもらいたいと考えています。

6.繰り上げ返済には銀行を納得させる合理的な理由を持って臨むこと

繰り上げ返済で最も大事な点は金融機関を納得させてから実行することです。そのためには、申し出でのタイミングも大事ですが、金融機関に対し「なぜ繰り上げ返済したいのか」合理的な理由を持って臨むことが大切です。

その理由に合理性があれば、さすがに取引金融機関としても繰り上げ返済を拒むことはできないと思うし、繰り上げ返済しても金融機関との関係も以前と変わらず健全に保てるので、次回融資依頼時にも金融機関もこころよく応じてくれることでしょう。

とにかく繰り上げ返済を無理強いすることが、取引金融機関の反発を招き、事業者側にも最も悪い結果をもたらしますのであせらず行動してください。

7.事業者が一番重視しなければならないのは資金繰りの安定

繰り上げ返済とも大きく関係してくるのが会社の資金繰りです。

経営者が資金繰りを間違えると、いくら会社に利益が出ていても、資金不足から黒字倒産してしまうことがあるのはよくいわれている事実です。さらに繰り上げ返済した場合、返済には一度に大きな資金を要するので、会社の資金繰りを悪化させる可能性がきわめて高くなります。

それだけに経営者としてはまず、繰り上げ返済を棚上げにしても、会社の資金繰りの安定を優先順位の一番において経営判断することが大切だと考えています。

7.1資金繰りの安定には取引銀行との健全な関係を保つことが大事

中小企業・個人事業者の多くは自己資本に恵まれていません。少し景気が悪くなるだけで資金不足から倒産の可能性があります。それだけにさまざまな方法で安定した資金繰りを確保することは、中小企業者が経営で最も重視するべき課題だと考えています。

そして安定した資金を確保するためには、取引銀行の融資サポートはとても大事であり、そのためにはまず日頃から取引銀行ときちんと付き合い、いざという時、銀行から助けてもらえるような健全な関係を築いておかねばなりません。

7.2よほどの資金余力がない限り、繰り上げ返済は後回しとすること

その点で、取引銀行に対し繰り上げ返済を行う行為は、そのタイミングや対応をまちがうと、相手からの信用を失うだけで何もいいことがないことを経営者は強く自覚しておく必要があります。

繰り上げ返済していくら当面の借入残高がゼロになっても、そのあと、資金不足で取引銀行に追加融資を頼んでも、取引銀行が必ず協力してくれるという保証は一切ありません。

経営には繰り上げ返済以外にも優先しなければならない事項はいくつもあります。その中でも資金繰りの確保はそのまさに優先する事項の一番手です。そのためにも、会社によほどの資金余力がない限り、取り組む順番として、繰り上げ返済はできるだけ後回しとすることを筆者は強くおすすめします。

8.まとめ

事業性融資の繰り上げ返済について、返済することは損か得かの視点とあわせて、そのデメリット中心に詳しく解説してきました。

前章の最期の結論でも書いたように、経営者にとって優先すべきは安定した資金繰りの確保で、けっして目先の利益を得る繰り上げ返済ではありません。くどいようですが、経営者はこの視点をけっして忘れてはならないと思います。

この記事がこれから繰り上げ返済を検討されている経営者の方に参考になれば幸いです。

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