非常勤役員の社会保険の加入方法を解説

非常勤役員の社会保険に加入すべきなのか?基準とメリットを紹介

社会保険料がかさむと会社としては大きな負担になってしまいます。

常勤役員の場合、社会保険に入ることが多いですが、非常勤役員の場合ならば勤務時間や日数が少なければ加入する必要がありません。

例えば、家族を非常勤役員として迎える場合は、報酬を扶養内にして社会保険を支払わなければ経費を削ることになります。

ただし、非常勤役員は全く会社に関わっていなくても、逆に毎日常勤のように勤務していても指摘される可能性があります。

非常勤役員になる条件や、社会保険に加入する基準などを紹介します。

1 常勤役員と非常勤役員の違い

常勤役員と非常勤役員の差は、実は明確な決まりがありません。

常勤役員が決められた日数や勤務時間で出勤し、職務があるのに比べて、非常勤役員は決められた出勤日などはなく役員会議などの会議のみ参加し、アドバイスを行うような役割になることが多いようです。

そのため、役割が明確な常勤取締役については税務調査で引っかかることはあまりありませんが、非常勤役員の会社への関与については議論になりやすいです。

特に、会社の役員会などに積極的な参加をしていないのにも関わらず、高額な報酬を得ている場合は目をつけられやすいのです。

勤務の事実や役員会議の議事録などきちんと会社に関与しているという事実を残すことが大切でしょう。

常勤役員と非常勤役員の選定は普通取締役会にて行われます。

1 常勤役員を非常勤役員に変更する場合の手続き

常勤役員を非常勤役員に変更すると、事業主としては社会保険料負担額を削減できるというメリットがあります。この場合の手続きについて説明します。

1-1 社会保険資格喪失届を提出する

非常勤役員の場合は勤務日数や時間が短くなるので社会保険に入る義務がなくなります。

最終的な判断は会社毎に任されますが、社会保険料が負担と感じているのであれば非常勤役員に対する社会保険料は削減した方が良いでしょう。

具体的な事務手続きとしては、社会保険資格喪失届を資格喪失日から5日以内に提出すれば、非常勤役員に対しての社会保険料の支払義務はなくなります。

2 一般的な社会保険加入基準

相談役・顧問・監査役などの月々の報酬額が高くない方でも常勤役員であれば、社会保険料を会社が負担することになります。

しかし、非常勤役員の場合は社会保険料の支払は一般的には必要ありません。

例えば家族経営で、妻や子供を非常勤役員とすれば社会保険料を削減するのに有効です。

以下の2つのどちらかに該当する場合は、社会保険加入基準がないと判断されます。

・毎日出勤しているが1日5時間以下の勤務

・8時間働いているが月の出勤日は15日以下

例え報酬が高額だったとしても、月の勤務時間や日数が少ないならば、社会保険加入義務はなく、会社としても社会保険料を支払わなくても良くなります。

規定はないので勤務実態による個別判断がベスト

社会保険に関する法律では、非常勤役員に関する明確な定義はありません。

そのため、上記で説明した一般的な社会保険の被保険者の定義でしか話すことができず、会社としての個別判断をする必要があります。

ただし、社会保険側としては社会保険を多く支払って欲しいのが本音です。

非常勤役員なのにもかかわらず、勤務日数や時間が多くなってしまうと、もしかしたら指摘を受ける可能性もあるので、実態に合わせた申告が大切です。

1 常態として勤務しているかどうか

上記でも触れましたが、実態として勤務しているかどうかというところが常勤か非常勤かの分かれ道になります。

例えば非常勤役員で月に1.2回だけ会議のみ参加ですが、会社にとって明らかな影響力があるという場合は、非常勤役員として認められるでしょう。

しかし、経営者の妻を節税のために非常勤役員としたとして、経理事務を毎日出社して5時間以上働いているならば実態は常勤になってしまいます。

会社に対する関与が少なすぎても多すぎても問題になるので、非常勤役員として妥当かは以下のチェック項目で確認して、実態に合った申請が必要になります。

・会社の経営にどれくらい関わっているか
・役員として業務執行権はあるか
・役員会議に出席しているか
・会社への出社日数
・報酬額は他の取締役と比べて妥当か

2 労働の対価として報酬を受けているかどうか

非常勤役員は、勤務をほとんどせずに一定の報酬を受けているケースが多いです。

このような場合でもあまりに多すぎる額ではなければ報酬を受け取ることには問題ありません。

もちろんこの場合は社会保険に加入する義務もないです。

しかし、労働の対価として報酬を受けている非常勤役員の場合は、社会保険に入っても問題ありません。

特に明確な決まりはありませんが、労働時間が多い場合は非常勤役員でも社会保険に加入した方が良いと言えます。

また、非常勤役員として契約したけれど、実際には常勤のように毎日働かされているという場合は、社会保険に加入したいという意思を経営者に自ら伝えるようにしてください。

3 ある程度勤務して対応する報酬を受けているかどうか

非常勤役員に対する報酬の決まりはありませんが、月に何百万円も支給していた会社が税務調査で過大役員報酬と判断されたそうです。

非常勤の役員報酬は、勤務状態にもよりますが、やはり常勤のように働いている訳では無いので、月額5万円~15万円程度なら一般的に認められているようです。

もし、全く会社に関わりのない非常勤役員で、今後報酬を増やしたいと考えているのならば、以下のことを行い働いている実態を証明してください。

・出勤時間、日数を増やす

・営業、経理などの実務をする

・取締役会では積極的に発言し議事録に発言者の名前が残るようにする

このような実態が認められれば、非常勤役員でも報酬を増やしても指摘されることもないです。

また、社会保険に加入したい場合は出社時間・日数が増えれば加入することもできるでしょう。

4 役員としての業務執行権の有無

取締役会設置会社では、業務執行権は、代表取締役と業務執行取締役に選定された取締役のみが持ち、その他の役員には業務執行権がありません。

業務執行権がある取締役は労働保険・雇用保険の対象にはなりません。

しかし、社会保険に関しては非常勤という名称に関わらず、先程から説明している通り勤務実態によるものになります。

毎日5時間以上出社、又は8時間勤務を15日以上など、定期的に出勤している実態があるのならば社会保険の被保険者として認められます。

5 取締役会への出席の有無

取締役会への出席の有無は非常勤役員として認められるかの判断基準になります。

ほとんど会社に出勤することがない場合も、取締役会には参加して、発言をして議事録に名前を残しましょう。

取締役会に積極的に参加していれば、経営に関わっている判断されて、例え勤務時間が少なかったとしても、非常勤役員として認められることになります。

経営者の家族を非常勤役員にすることで、給与を損金にできたり、経営者の報酬を分散させたりすることで節税効果に繋がります。

社会保険料は報酬が扶養内になれば支払う義務はありませんが、支払ったとしても老後の手当が増えることになるので、メリットの大きい方を選ぶべきです。

6 別法人の役員などの兼務の有無

二つ以上の会社の取締役を兼任していて、複数の会社から役員報酬等の支払がある場合は、各事業主がそれぞれ保険料を負担する必要があります。

各事業主が負担する保険料の額は、二以上の事業所の報酬総額に各事業所における報酬額の割合で按分した額となります。

月毎で報酬が変わる場合などは計算が複雑になるため、専門家に相談した方が良いと言えます。

手続きとしては、2つ以上の会社で勤めることに決まってから10日以内に「ニ以上事業所勤務届」を年金事務局に提出してください。(社会保険と年金の手続きはセットになっています。)

また、兼務するどちらの会社でも勤務時間、日数が少ない場合は社会保険に入る必要がありません。

7 パートタイマーの社会保険加入基準に当てはめて判断

パートタイマーの社会保険加入基準は以下の通りになっています。

・1日または1週間の勤務時間が、同じ事業所で同種の業務を行う一般労働者の所定労働時間の概ね4分の3以上であること。

② 1ヶ月の勤務日数が、同じ事業所で同種の業務を行う一般労働者の所定労働日数の概ね4分の3以上であること。

以上の2つを満たす必要があります。

非常勤職員でもこれ以上勤務時間が多い場合は社会保険に加入することが認められます。

8 報酬額は直接関係ない

非常勤の報酬額が多くても、勤務日数が少なければ非常勤として扱われます。

ただし、そこまで会社の経営に関与していない妻や親族に対して常識の範囲を超えた報酬を支払うと指摘されやすいのでその辺は頭に入れておいてください。

実際に妻や子供を非常勤役員とする場合は、経営者の扶養内に収めて社会保険料を支払わないケースが多いようです。

扶養内の規定は年収130万円以下になりますので、その額に収まるように設定すれば社会保険料を支払わなくても大丈夫になります。

結論

非常勤役員は月に1.2回だけの役員会だけの参加でも認められますが、会議では積極的に発言をして議事録に名前を残すなど会社に関与している証拠を残すことが大切です。

この場合、報酬についての決まりはありませんが、常識を超えるような報酬になれば指摘される可能性もあるので気をつけてください。

逆に、経理などの事務を担い、毎日のように出勤している場合は実態としては常勤役員として見なされてしまう可能性もあります。

この場合は社会保険に加入すべきという判断になるので、非常勤役員として扱い、会社としても社会保険料を払いたくないのならば、毎日5時間以上出社、又は8時間勤務を15日以上にはならないように勤務時間を調整することが必要です。

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