建設業界でファクタリングを上手に活用した事例を紹介

外資系金融機関で長年にわたって法人向け融資を担当しており、中小企業の資金繰りに精通している。この経験を活かして外資系金融機関にて、中小企業向けのファクタリング事業を立ち上げると共に、経営健全化のためのコンサルティングも行っている。自身の経験をOLTA Labに寄稿。

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・建設業界はファクタリング利用率が高い

ファクタリングで資金を調達することが今ほど一般的ではなかった平成21年に、国土交通省が立ち上げた事業が「下請資金繰り支援事業」が始まっています。この事業は、当時の景況感の悪化により建設業界の保護のために始まりました。
事業の概要は、元請から振り出された請負代金の手形をファクタリング会社が買い取るときの金利負担や元請の倒産などの場合に損失を補償するものです。
これが現在は、手形ではなく売掛金を買い取る「売掛金ファクタリング」や元請が加入する「債務保証ファクタリング」などに発展し、様々な民間会社が商品として提供しています。
また、国の事業から一歩進んで、地方自治体も地元の建設業者の保護を目的として、地元金融機関などと提携して公共工事のファクタリングを用意しているところも増えてきました。
ここまでファクタリングを活用した事業を整えている業界はほかにありません。
実際に様々なファクタリングを活用した事業の利用率は少しずつ増えているようです。

・中小零細規模の建設業者の実情

国や地方自治体の事業のメリットは、なんといっても利用にかかる手数料などの負担の少なさです。そもそもこれらの事業は資金繰りが弱い事業者を対象にしていますし、公共の事業なので利益を追求する必要がありません。
ところが、こうした公共のファクタリングを利用せずに手数料が高い民間のファクタリングを利用する方が多いのが実情です。
それはなぜでしょうか。
理由は二つあります。
一つは、公共のファクタリングは審査に必要な書類が多く時間がかかるということです。また、利用に関するいくつかの制約もあります。つまり、使いにくいのです。
零細規模の建設事業者は少人数で家族的な経営のところが多いのです。社長は腕はいいけれど経営の専門知識はありません。会計は社長夫人が担当していて、こちらも会計についての専門知識はありません。ですから、役所の小難しい書類に目を通して理解するのもなかなか大変です。役所はそういうことを承知しているのですが、役所の形式に沿った書類を作る必要があるのでなかなか改善しません。
実は、公共のファクタリングはかなり使いやすくなっていて、実際にそちらに誘導したお客様からも「思っていたよりも使いやすくて驚いた」という感想をいただいています。
役所の形式的な書類と、ハナから難しいと思い込んでいる零細事業者とのギャップが利用率を上げられない理由のひとつです。
もう一つは、建設事業者間の意識の低さです。
元請が大手であれば、下請けとの間で契約書を取り交わしています。さらに案件ごとに発注書、受注書、工事指示書、検査証などの書類をやり取りしています。大手企業ではコンプライアンスの面からも書類を整備することが必須となっているからです。しかし、下請けと孫請け、孫請けとひ孫と取引が下層にいくにしたがって書類はなくなっていきます。最悪なのは、電話で注文を受けて人を出し、作業分だけ請求書を出すというものです。
公共のファクタリングは書類が整っていないと利用できませんから、下請けは利用できても孫やひ孫以下は利用できないのです。
書類のやり取りは手間と時間がかかりますから、面倒に感じるのはわかりますが、結果として融資やファクタリングを申し込んでも出せる書類がなくて断わられるケースがとても多いのです。
きちんと書類をやり取りしていれば全く問題なく融資を受けたりファクタリングを利用できるのに、「面倒な話をすると取引を切られてしまう」と言い出せないといった話はいまだに耳にします。でも、こうした悪習慣をいつまでも続けていたら業界自体も衰退してしまいます。建設事業者の皆さんの意識を変えていかないといつまでも改善されないでしょう。

・建設事業者のファクタリング活用事例

1.民間ファクタリング利用後に公共ファクタリングに乗り換えたケース

東北の建設会社A社は、創業20年で最盛期は従業員30名を抱えた老舗です。しかし、ここ数年の景況の悪化で業績も低迷し、現在は従業員7名、年商の7割を地元の公共工事に依存していました。
そんな中、自己受注の案件で発注先が倒産してしまいました。損害は700万円ほどでしたが、そこから税金を納付する計画だったのです。
税金の滞納がないことを公共工事の入札参加資格にしている自治体がほとんどです。A社は納税費用200万円をねん出しなければなりません。売り上げの大半を占める公共工事の代金が入金されるのは3月末、入札参加の締め切りは2月末、これでは納税資金が足りないのです。
困ったA社が私に相談されたのは2月の中旬すぎでした。
私は3月末に入金になる公共工事代金をファクタリングすることにしました。A社長は役所に知られることを躊躇しましたが、私の説明に理解を示してくださいました。その結果、納税資金を調達し、入札に参加することができたのです。
私は、こうしたことはこれからもあり得ることなので、公共工事代金は大口のものは地元金融機関が提携しているファクタリングで早い時期に現金化しておくこと、自己受注案件はできるだけ債務保証ファクタリングを利用することをアドバイスしました。
現在A社はアドバイスどおり公共のファクタリングを利用して財務状態を改善できています。
公共工事が売り上げの大半を占めているから会計書類はある程度整っていたことも幸いしましたが、公共のファクタリングは融資並みの手数料ですから積極的に利用を検討していいと思います。

2.取引先との関係が良化した例

B社は地元では名の通ったX社から独立した社長が1年前に立ち上げた会社です。受注の大半はX社からのものです。B社の仕事ぶりが評価されてX社からの受注が増えるにしたがって資金繰りが難しくなってきました。いくつかの現場がかぶったときに手配する人件費が資金繰りを圧迫していました。設立1年で銀行は融資に乗り気ではありませんでした。
私に相談があったとき、売掛金を照明するのはB社が出した請求書だけでした。これでは買い取れないこと、今後銀行の融資を受けたいなら契約書などがあったほうがいいことを説明してX社に相談するよう勧めました。
B社長はX社在籍時の上司である営業部長に相談したところ、快く承諾してくださり、契約書や発注書の対応を約束してくれたのです。さらに、今回だけという条件付きで3社間ファクタリングにも応じてくださいました。それから数回ファクタリングを利用して2年目の決算書が出た後に地元の金融機関で融資を受けることに成功しました。
銀行の融資が決まった時にB社長からお電話をいただき、あのときX社の部長に相談したことがすべていいほうに向かったということで大変喜んでおられました。
営業部長との個人的な関係があったとはいえ、誠実な仕事ぶりが評価されたからこその結果であることは間違いありません。
X社としても受注が増えれば資金繰りが大変になることはわかっていたわけで、きちんと相談をしてくれたことを評価したはずです。

・まとめ

建設業界は受注から工事を経て入金までのサイクルが長い業種の一つです。したがって資金繰りに窮する可能性が常にあるといえます。だからこそ国や地方自治体も様々な支援事業を展開しています。
今回はファクタリングに絞ってお話ししましたが、役所や業界団体の事務所にはたくさんの支援事業や制度のパンフレットがあり、相談も受け付けています。
また、大手ゼネコンでは、取引先を対象としたファクタリング専門の子会社を用意しているところもあります。
必要になってからではなく、普段から情報収集しておくことをお勧めします。
とくに、元請や発注者との契約書や受発注書などの書類のやりとりをしっかりとしておくようにしましょう。
もしも元請や発注者が書類の提出を渋る場合でも、やり取りしたメールやLINEも受発注の証明として取り扱える場合があります。
設備投資ではなく人件費のやりくりなどのような短期的な使い道にファクタリングはピッタリです。ぜひ積極的にご活用ください。

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